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ウェブサイトのローカリゼーションが重要な理由

この記事では、現代のグローバル化した市場環境でウェブサイトをローカライズすることの重要性についてご説明します。その主な理由と、結果として得られる主なメリットは何でしょうか?

著者: Fred Visnevsky

インターネット技術の成長・発展が続く中、その利用や普及が進み、ウェブサイトの価値も高まりつつあります。事業形態、業種、ウェブサイトの目的を問わず、新たな訪問者を引き付け、訪問者に自社の商品やサービスに関する情報を提供し、最終的には販売へとつなげることを可能にするため、現代のグローバル化された世界のあらゆる企業にとってウェブサイトは非常に価値の高い資産となっています。

ウェブサイトの目的が、訪問者に対する商品の販売、サービス提供、情報提供のいずれであっても、最大の効果を得るためにはウェブサイトのメッセージをコンテンツ閲覧者に明確かつ完全に理解してもらわなければなりません。競合優位性を高めるため、企業が莫大な資金、時間、労力をかけて素晴らしいコンテンツやビジュアルを持ち、検索エンジンに最適化されたウェブサイトを制作するのをよく目にしますが、同時に、重要な点がないがしろにされていることも多く見られます。それは言語です。

対象とするのが複数言語を話す人である場合、販売・マーケティング活動を促進するには言語が重要な要素となります。英語を話す人は世界中に17億人近くいますが、自身を英語のネイティブスピーカーだと考えているのはそのごく一部の3億3000万人から3億6000万人ほどだけです。これは英語を話す人の総数の約22%であり、2018年の世界総人口のわずか4.73%です。

ここからまず言えるのは、世界人口の95%以上の人々が、ウェブサイトで伝えようとしていることを完全に理解できていないということです。それは訪問者や利用者、そして何よりも重要な顧客を取りこぼしているということになります。

図1 - 世界の言語人口における英語を話す人の割合

世界の言語人口における英語を話す人の割合

図2 - 世界の言語人口における英語のネイティブスピーカーの割合

世界の言語人口における英語のネイティブスピーカーの割合

当社の主張を裏付けるため、AD VERBUMは自社が収集した統計データと、英語限定ウェブサイトに関する英語のネイティブスピーカーでない人の行動と購入決定について示す最新報告データ(Common Sense Advisory社提供)の一部を組み合わせました。

この分析では、英語習熟度の異なる3大陸8か国の25歳から65歳からなる3,000名以上のサンプルグループ(男性50% / 女性50%)が対象になっています。

Sample group countries:

人口 インターネットのアクティブユーザー数 GDP(米ドル) 2017年12月時点
ブラジル ブラジル 2億800万人 9540万人 2兆
中国 中国 13億7900万人 8億460万人 12兆2000億
フランス フランス 6690万人 5100万人 2兆5000億
ドイツ ドイツ 8267万人 7400万人 3兆6000億
日本 日本 1億2820万人 1億人 4兆8000億
ロシア ロシア 1億4530万人 7200万人 1兆5000億
スペイン スペイン 4850万人 3400万人 1兆3000億
トルコ トルコ 7951万人 3690万人 8510億

図3 - サンプルグループの英語習熟度

サンプルグループの英語習熟度

英語コンテンツのみのウェブサイトへの各国からの訪問者について

英語コンテンツのみのウェブサイトは、何らかの形で世界各国の訪問者を引き付けています。この調査では、英語コンテンツのみのウェブサイトへの訪問頻度について質問が行われました。回答は5項目に分類され、回答者は英語習熟度に応じて2つのグループに分けられました。

図4 - 英語コンテンツのみのウェブサイトへの訪問頻度

英語コンテンツのみのウェブサイトへの訪問頻度

上記の分析では、回答者の1/3が英語コンテンツのみのウェブサイトをめったに、または全く訪問しないこと、2/3は訪問すること、ただしその頻度はさまざまであることが明確に示されています。この結果をもたらす理由の1つとしては、提供するサービスやコンテンツの種類を問わず、ウェブ上で最もトラフィックの多いサイトには英語版しかないものがあることが挙げられます。

図5 - 英語コンテンツのみのウェブサイトへの訪問頻度

英語コンテンツのみのウェブサイトへの訪問頻度

一方、訪問頻度を国別でとらえると比率にわずかな違いが現れます。英語のみでも母語でもこだわりなくウェブサイトを訪問する人の多い国もあれば、ブラジルやフランスのように大部分の人が母語で利用可能なウェブサイトを好む国もあります。

英語コンテンツのウェブサイトと非英語コンテンツのウェブサイトそれぞれでの滞在時間

回答者が母語のウェブサイトと英語コンテンツのみのウェブサイトのそれぞれで滞在した時間を分析した結果、以下のデータを得ることができました。

図6 - 英語コンテンツのウェブサイトと母語コンテンツのウェブサイトそれぞれで費やした時間

英語コンテンツのウェブサイトと母語コンテンツのウェブサイトそれぞれで費やした時間

結論として、英語の習熟度とは無関係に、人は母語で書かれたコンテンツを配信するウェブサイトを好み(68%)、大部分の時間をそのようなウェブサイトで過ごすということが明らかになりました。

国単位で見ればわずかな違いはありますが(大多数の訪問者が母語のウェブサイトにて時間を費やすフランス(81%)、ブラジル(85%)、日本(83%)など)、全体的な傾向は概ね一致しています。英語の習熟度によってわずかな差は生じますが、それが全体の傾向に大きな影響を及ぼすことはなく、人は母語で利用できるコンテンツを好んでいます。

英語コンテンツのみのウェブサイトでのオンライン購入

前述の通り、商品やサービスの販売、情報提供、利用者に特定の行動を促すことのいずれかが、あらゆるウェブサイトが重視することの一つです。英語のみのウェブサイトでの購入頻度に関する回答を分析した結果、以下のデータが得られました。

図7 - 英語のみのウェブサイトでのオンライン購入

英語のみのウェブサイトでのオンライン購入

この結果から、回答者の大多数が母語で利用できるウェブサイトでの購入に最も安心感を覚えていることがわかります。国別の分析結果にはわずかな違いはありますが、英語ウェブサイトでの購入と非英語ウェブサイトでの購入を同等に選択している回答者グループは一つも見られませんでした。どのグループも、英語習熟度とは無関係に、母語で書かれたコンテンツを配信するウェブサイトでの購入を選択していました。

図8 - 英語のみのウェブサイトでの購入状況

英語のみのウェブサイトでの購入状況

翻訳されたコンテンツの品質とその重要性

ここまでのところ、先の分析結果から英語習熟度とは無関係に母語で利用できるコンテンツが常に選択されるということが明らかになりました。しかし、翻訳されたコンテンツの品質についてはどうでしょうか?皆様の多くが、優れた翻訳と非常に質の低い翻訳の両方を一度は目にしたことがあるかと思います。当社は常々、誤訳、語順の間違い、文脈にそぐわない言葉といったものがわずかでもあれば、ウェブサイト(またはその他のコンテンツ)が伝えようとしているメッセージの意味が変化してしまうことを興味深く感じています。

しかし、その事がサービスの潜在顧客や潜在利用者にどのように影響するのでしょうか?元々英語で書かれていたウェブサイトを高い品質で翻訳すれば、英語を母語としない潜在顧客がそのウェブサイトで購入する可能性が大幅に上がることは明らかです。では、翻訳されたコンテンツに品質上の問題があれば逆効果となるのでしょうか?

これに対する答えを当社は把握しています。「コンテンツが母語で利用できるのであれば、翻訳の品質が悪くても、そのウェブサイトで購入したいと思いますか?」という質問に回答してもらったところ、次のような結果を得ることができました。ここに明確な答えが示されています。

図9 - 翻訳の品質が低くても母語のコンテンツを選択するか

翻訳の品質が低くても母語のコンテンツを選択するか

まとめ

言語は重要です。現代のグローバル経済において、理解してもらえるということは強力な武器であり、いかなるマーケティング戦略にも役立てることができます。ウェブサイトは現代のマーケティング戦略の中心であり、ウェブサイトをローカライズすることで確実に成果を得ることができるでしょう。つまり、今まで訪問してもらえなかった(言葉の壁が理由)利用者を新たに呼び寄せるとともに、売上や取引の可能性を伸ばすことができるのです。

飽和状態にある特定市場でシェアを伸ばすためには、往々にして莫大な予算が投じられますが、その代わりに、他の国において類似の市場で存在感を高めてみてはいかがでしょうか。参入障壁がかなり低い場合もあるでしょうし、提供するソリューションが現地の競合よりもはるかに優れていることもあるでしょう。

しかし、英語以外の言語を初めて選ぶ際、どうすれば正しい選択をすることができるでしょうか?ウェブサイトに関してお勧めするのはトラフィック分析で、これは最初のローカリゼーションを成功させるための鍵となります。市販されているさまざまな分析ツールによって、トラフィックの送信元の国を明らかにすることができます。その分析を行い、最も実績の高い国1つ(一般的には複数)を特定し、そこで話されている言語を確認します。複数の国で同じ言語が共通語となっていることはよくあります。

あるいは統計データから、国際的な顧客の多くが特定の国から訪問していることがわかるかもしれません。これは、ウェブサイトをその国の言語にローカライズすることで、そこからのトラフィック、そして結果的に売上も伸ばすことができるということを強く示しています。

どのローカリゼーション戦略を採用した場合でも、ローカライズされたウェブサイトは強力な検索エンジン最適化(SEO)要素となります。また、選択したローカリゼーション対象国(複数可)から新たにオーガニックトラフィックを引き寄せるだけでなく、全体的なドメインオーソリティも高め、それによって次には元の英語版ウェブサイトの検索順位も上がります。

さあ、ローカリゼーションを始めませんか?当社がお手伝いいたします!

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参照:

Tradingeconomics.com. (2018). GDP - Countries - List. [online] Available at: https://tradingeconomics.com/country-list/gdp [Accessed 30 Oct. 2018].

Internetworldstats.com. (2018). Top Ten Internet Languages in The World - Internet Statistics. [online] Available at: https://www.internetworldstats.com/stats7.htm [Accessed 30 Oct. 2018].

Data.worldbank.org. (2018). World Population, total | Data. [online] Available at: https://data.worldbank.org/indicator/SP.POP.TOTL [Accessed 30 Oct. 2018].

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翻訳サービス品質認証取得企業

ISO 9001:2015

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ISO 27001:2013

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  • 言語サービス産業トップクラスの業界団体Globalization and Localization Association(GALA)会員企業

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  • ヨーロッパにおける言語サービス産業トップクラスの業界団体ELIA会員企業

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